はな・hana~お花の時間「重森三玲の庭」
タッキー816みのおエフエムで第1金曜日9時30分~放送中!
塚本玲子の『はな・hana~お花の時間』
令和 5年 5月5日 『はな・hana』 放送内容
【重森三玲の庭】
<重森三玲庭園美術館「招喜庵」> 京都市左京区吉田上大路町34
・書院前の庭(1970年作)…中央に蓬莱島、東西に4つの島々を配した枯山水庭園。
・吉田神社の社家(住職を世襲する家柄) 鈴鹿家の所有のものを譲り受け、江戸期の建造物に、三玲自らが新たに設計して建てさせた(茶席、書院前庭や茶庭・坪庭)新旧融合の特殊な場所。
<重森三玲とは>
・昭和を代表する庭園家(作庭家・庭園史研究家)1896年~1975年
・日本美術学校で日本画を学び、いけばな・茶道を研究。その後 庭園を独学で学んだ。
・昭和11年~全国の庭園を実測調査、『日本庭園史図鑑』『日本庭園史大系』を完成させるなど、庭園史研究家としても多大な功績を残した。
<東福寺方丈庭「八相の庭」>
「南庭」:長石を基本に巨石。渦巻く砂紋。五山になぞらえた築山。苔地・砂紋・巨石の調和に見ごたえあり。
「西庭」・・・サツキの刈り込み・砂地で市松模様に。
「東庭」・・・「北斗の庭」円柱の石で北斗七星を構成
「北庭」・・・ウマスギゴケの緑と敷石との市松模様が印象的。
・東福寺の方丈には東西南北に四つの庭が配され「八相の庭」と称される。
方丈の四周に庭園を巡らせたものは東福寺のみ。昭和14年(1939年)に完成。三玲の初期の庭。
寺の創建年代 鎌倉時代にふさわしい質実剛健な風格を基調にし、現代芸術の抽象的な構成を取り入れた近代禅宗庭園。
三玲が作庭した庭は、力強い石組みとモダンな苔の地割りで構成される枯山水庭園が特徴的。
<京都で見ることができる三玲の庭>
「光明院庭園」:東福寺の塔頭寺院。枯山水園「波心庭」があり紅葉の名所。
「瑞峯院庭園」:大徳寺の塔頭寺院。枯山水園「独坐庭」「閑眠庭」
「松尾大社庭園」:松風苑 「曲水の庭」「上古の庭」「蓬莱の庭(長男重森完途作)」