はな・hanaお花の時間「春日大社の藤の花」
タッキー816みのおエフエムで第1金曜日9時30分~放送中!
塚本玲子の『はな・hana~お花の時間』
令和 6年 5月3日 『はな・hana』 放送内容
【藤の花】
春日大社の「萬葉植物園 藤の園」
・藤の種類・・・20品種、約200本を植栽。例年4月中旬頃から5月初旬頃が見ごろ
・早咲きの開花~遅咲きが咲き終わり約2週間。全ての藤が一斉に咲き揃うことはありません。
・『立ち木造』という形式で、一般的な見上げる棚造りではなく、目線で花が観賞できます。
・花が外向きに咲くことで常に光を浴び美しく見え、自然と一体化した庭園です。
・早咲きの頃には、香りを広げる『麝香藤(じゃこうふじ)』、濃いピンク色の『昭和紅藤(しょうわべにふじ)』など、珍しい藤が多く咲きます。
・期間中旬から長い房の藤や『八重黒龍藤(やえのこくりゅうふじ)』などが咲き始めます。
<春日大社 萬葉植物園>
「萬葉植物園」・・・萬葉集に詠まれた植物を植栽する植物園
昭和7年、約300種の萬葉植物を植栽する日本で最も古い萬葉植物園として開園。なるべく人の手を加えず自然のままに生かし、萬葉園・五穀の里・椿園・藤の園で構成される。
「萬葉植物」・・・萬葉集には約180種類の植物が登場。現代の植物名とは異なるものも多く、多数の植物説があるものを含むため、約300種類が萬葉植物とされる。
<春日大社の砂ずりの藤>
・慶賀門(けいがもん)を入った所の棚造りの藤で、5月初旬頃に花房が1m以上にも延び、砂にすれることからこの呼名があります。ノダフジの変種といわれます。/樹齢700年以上といわれます。
・春日大社は「藤」にゆかりのある神社としても有名。「藤原氏」の氏神であることから、社紋にも「下り藤(藤の紋様)」が使われています。境内のいたるところに古くから自生した「山藤」がたくさん咲いています。御巫の簪(かんざし)や春日若宮おん祭の「日使(ひのつかい)」の冠にも藤の造花が見られるほど「藤」づくしの神社です。
【藤の花】 マメ科フジ属
・原産地は日本の本州、四国、九州、沖縄に自生しています。
・古くから様々な品種が作られ「ノダフジ」と「ヤマフジ」の2系統が存在します。「ノダフジ」のつるは右巻き(時計回り)、「ヤマフジ」は左巻き(時計回りと反対)
・耐寒性・耐暑性ともに普通で日当たりのよい場所を好み、関東以西ではほぼ枯れません。
・樹齢がとても長く、数百年のものから千年を超える長寿の木が存在します。
・藤の花言葉は「優しさ」「歓迎」「決して離れない」「恋に酔う」「忠実な」など。昔から藤の花は女性を象徴する花とされてきたため、女性らしい言葉が多くなっています。
・さまざまな花色があり、淡い紫や淡い赤紫、ピンク、淡いピンク、白、黄などが。
*「ノダ藤」は、現在の大阪市福島区野田近辺(春日社周辺)が発祥の地とされています。
江戸時代には『吉野の桜(奈良県)』・『高雄の紅葉(京都府)』とともに「三大名所」。
『牛島の藤(埼玉県春日部市)』・『春日野の藤(奈良春日大社)』と並び「日本の三大藤」の一つとして福島区を中心に大阪に点在しています。